成分に医薬品の成分が1種類でも入っているとその時点で化粧品ではなく医薬品に該当してしまいますので、化粧品として流通させる事はできません。
また、配合量の制限がある成分や配合を禁止している添加物や防腐剤などもありますので事前にサンプル品や試験検査成績表を取得して、その製品の安全性をチェックしましょう!!
もし試験検査成績表等がない場合は、有害な物質が混入されていないか食品分析センターなどに依頼して成分分析してもらいましょう!
また、商品を輸入する場合で、外国の分析試験成績書しかない場合は、事前にサンプルを入手して有害物質(ホルムアルデヒド、重金属、砒素等)や日本国内で使用できない防腐剤、タール色素等が混入されていないかなどの成分チェックを国内の分析センターなどに依頼した方が良いです。
ただ、その分析結果の成績書などを許可申請時や輸入時に届け出ないといけないという訳ではなくあくまで会社のリスク回避の為に必要になるものです。.
財団法人日本食品分析センター
http://www.jfrl.or.jp
株式会社ブルーム http://www.bloom-jp.com
化粧品を自社製品として製造販売する場合には、成分について以下のような確認をして下さい。
化粧品は医薬品などと違い、商品ごとの許可は必要ありませんが、「化粧品基準」に適合した商品でなくてはいけません。
化粧品基準は↓ですのでダウンロードしておきましょう!
http://www.office-ksb.com/kesyouhin/kijun.pdf
それでは、この化粧品基準について説明していきますね。
化粧品基準を読んでみますと、いくつかの項目に分かれています。
まず1つ目に「病気などに感染のおそれがある物は使用してはいけませんよ。」という基準があります。
これは例えば、最近ですとウシ由来成分などは狂牛病に感染する恐れがあるので使用しては駄目ですよ。という事です。
2つ目に「医薬品として使用される成分は使用してはいけませんよ。」という基準があります。 これは、専ら医薬品として使用される成分リストというものがありまして、原則これに該当する成分が一つでも混入していればその商品は自動的に医薬品になってしまうのです。
ただし、医薬品の成分の場合であっても、次の1、2、3の成分・分量に限り、配合することができます。
この原則と例外がやたら多いので、薬事法は難しいのです。
1.化粧品基準の別表第2(いわゆるネガティブリスト)、第3及び第4(いわゆるポジティブリスト)に掲げるもの
2.旧種別許可基準内の成分・分量のもの
⇒旧種別許可基準の成分は、化粧品工業連合会http://www.jcia.org/で検索できます。
3.平成13年3月31日までに化粧品としての承認を受けた成分・分量のもの (医薬品として効能効果を発揮する可能性がある成分の場合は、上記のような化粧品に許可された前例がある成分でなければ使用できません。)
3つ目には「防腐剤、紫外線吸収剤、タール色素は指定した成分しか使用しては駄目ですよ。」 という基準がありまして、パラベンなどの防腐剤は別表第3に掲げられたもの。紫外線吸収剤は別表第4の掲げられたもの。赤色○号などのタール色素は「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令(http://www.office-ksb.com/kesyouhin/taru.pdf)第3条に掲げるものが使用可です。 ただし、毛髪、爪のみに使用される化粧品に限り、赤色219号と黄204号も配合可能です。
4つ目に、一切使用しては駄目な成分と配合量に制限がある成分があります。 まったく使用してはいけない成分としては、有名なところでホルムアルデヒド(ホルマリン)があります。
ホルマリンは日本では一切配合不可なのですが、国によっては使用可能だったりしますので、輸入化粧品を扱う際には十分気をつける必要があります。
ホルマリンが混入していた為回収沙汰になってしまう会社さんも結構多いです。
回収事例↓
http://www.info.pmda.go.jp/kaisyuu/rcidx07-3m.html
また、配合の制限がある成分についてはハンドソープやシャンプーなどのように洗い流す目的の商品であれば○○%までは配合可能だけど、化粧水などのように洗い流さない商品だとダメであったり、粘膜に使用される商品だと配合不可などと、その使用方法、使用箇所などにも気をつけて商品ごとに使用可能成分かどうかをチェックする必要があります。
例えば1,3-ジメチロール-5,5’-ジメチルヒダントイン(通称:DMDMヒダントイン)があります。
この成分は「粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流すもの」に対して100g中に0.30gまでしか配合不可で、
「粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流さないもの」及び「粘膜に使用されることがある化粧品」に対しては配合不可です。
さらに配合した場合には商品に「ホルムアルデヒドに過敏な方および乳幼児のご使用はおさけください。」と記載する必要があり、使用方法欄にも洗い流して使用する旨記載しなければいけません。
他に成分関連でチェックしないといけない点は以下のようなものがあります。
輸入品の場合、外国語表記を間違いなく邦文に訳していますか。)
成分表示のルールについてはこちらを参照して下さい。
http://www.office-ksb.com/kesyouhin/hyouji2.pdf
成分表示をする場合、まず英語(INCI名)やフランス語ではダメなので日本語に訳す必要があります。
さらにただ単に訳せば良いという訳ではなく、化粧品工業連合会が作成している「表示名称」に訳さなければいけません。
化粧品工業連合会のサイトは↓
http://www.jcia.org/
また、成分の多い順に表示させる必要があります。
ですので、輸入品や製造を委託している商品を扱うのであれば、配合量までわかる成分表を製造元に貰わないと順番には表示はできませんね。
ただし、1%以下の配合量の成分であれば順不同で構いません。
ラベル等に、正しく全成分表示されていないものは不正表示品として薬事法違反になります。 例えば成分表はメチルパラベンと記載してあるのに、本当はブチルパラベンが配合してあったなどと中身と表示している成分が異なるだけでも薬事法違反となり回収対象となりますので、印刷の段階でしっかりチェックしてください。
ラベルの成分表示には記載があるのに実際には混入されていなかったり、混入されている成分がラベルに記載がない事で薬事法違反にあたってしまい回収している事例も多々あります!
回収事例をチェック!!↓
http://www.info.pmda.go.jp/kaisyuu/rcidx07-3m.html
(こちらを参照⇒http://www.office-ksb.com/kesyouhin/seibutuyurai.pdf)に適合していますか。
生物由来原料基準に適合しないものは、化粧品に配合できません。
エキス等の抽出溶媒や希釈溶媒についても化粧品基準に適合していることが必要です。また全成分表示の対象でもあります。
防腐剤、紫外線吸収剤及びタール色素以外の成分については、上記の禁止及び制限規定に違反しない限り、企業責任において選択することができます。
化粧品の成分については、製造販売業者の責任において、安全性を十分に確認した上で、配合の適否を判断しましょう。
また、配合した成分及び製品の安全性に関する資料は、製造販売業者おいて、収集、作成及び保管しなければいけません。